学校法人 函館龍谷学園

認定こども園 龍谷幼稚園 -りゅうこくようちえん-

もうすぐ生活発表会!

園長先生のひとりごと

それぞれの感覚

6月18日(火)

出勤時間が8時なら、何時に職場へ行きますか?
8時出勤なので8時に職場へ着くように行く人もいるかもしれません。
私は8時から仕事が始められるように、どんなに遅くても5分前には職場へ着くようにします。
もうひとつ
「明日、少し早く出勤してください」と言われたら、何分前に出勤しますか?
①5分でも少し早い
②30分でも少し早い
私は②を選択しますが、時間の感覚はそれぞれ違いますね。
30分くらい早く出勤してほしいと思えば、感覚が違うと思う相手には「少し早く」ではなく「明日は30分早く出勤してください」と伝えれば、モヤモヤせずに済みます。
これは良い悪いの問題ではなく、感覚や価値観はそれぞれ違って、差があることを知っておくことが大切なのかなと思います。
子どもへの対応も、伝えた内容をクラス全員が同じように感じるわけではないので、個々に感覚が違うことを知り、その子に合った対応や寄り添い方を考えます。
当園でクラス全員が同じ制作をしたり、絵画の時間を設けることをしない理由は、こういうところにあります。
「みんなちがって みんないい」

プロセスが大事

5月29日(水)

「プロセス」と聞くと、食いしん坊の私はチーズを思い浮かべてしまいますが、辞書で「プロセス」を引くと「過程・工程・方法」とあります。
私は、活動の中で園児が出来るようになったこと・出来たことに対し、結果ではなく、出来るようになるまでの過程を褒めたいと思っています。
例えば、縄跳びが飛べるようになったことに対し「飛べたね!すごいね!」と「飛べるようになるまで、よく頑張ったね!」だと、私は後者です。
そこまで努力したから出来るようになった、頑張った証し、その姿勢を認めたいと考えます。
子どもたちは、いつか結果で判断される年齢になります。
学生のうちは成績だったり、社会人なら仕事の結果であったりするでしょう。
「結果が良くなければダメなんだ」と自分を責めたり、追い込まないでほしいと思います。
それは、周りの人間関係も影響してくることではありますが、まずは「自己肯定」できる人であってほしいのです。
頑張ったことが認められる経験を重ねていくことで、自己肯定感が芽生えてきます。
子どもが「出来なかった」ことを「出来るように」環境を整え、援助(支援)し、出来るまでの努力を認め、出来るようになったら「共によろこぶ!」
龍谷幼稚園は、このような場所でありたいと考えています。

母の日

5月14日(火)

5月12日(日)は母の日でした。
子どもたちが思い思いに、お母さんへ言葉で感謝を伝えたり、お手紙を書いたり、プレゼントを作ったという話を聞きました。本当に素敵なことだなと心から感じます。
当園では、母の日にクラス全員が同じ作品を制作することをしません。その理由として、保育者が『母の日だから、これを作ってお母さんに「ありがとう」と言おうね』と強制することに違和感を持つからです。
子どもたちと、なぜ母の日があるのかを話し合うことの方が、より重要に感じます。
7日(火)に、以上児へ向けて話をしました。お母さんがいなければ自分は生まれていないということから始まり、お母さんはなぜ自分のお世話をしてくれるのか・お母さんが自分を叱るのはどうしてなのか等、子どもたちは真剣に聞いてくれました。
翌日から、各クラスでは「りゅうこくタイム」(輪になって話し合う時間)の中で、母の日について話し合いがされ、「ありがとうと言いたい」「お手伝いがしたい」「プレゼントを作りたい」と子どもたちの方から発言があったようです。
この自発的な思いや行動が、母の日に意味をもたらすと思いました。

12日、私は施設にいる母と面会してきました。認知症が進み、もう私のことはわからないのですが、顔を見て「ありがとね」と伝えることができ、それが自分の中で心温まる瞬間でした。