学校法人 函館龍谷学園

認定こども園 龍谷幼稚園 -りゅうこくようちえん-

三つ子の魂百まで

園長先生のひとりごと

プロセスが大事

5月29日(水)

「プロセス」と聞くと、食いしん坊の私はチーズを思い浮かべてしまいますが、辞書で「プロセス」を引くと「過程・工程・方法」とあります。
私は、活動の中で園児が出来るようになったこと・出来たことに対し、結果ではなく、出来るようになるまでの過程を褒めたいと思っています。
例えば、縄跳びが飛べるようになったことに対し「飛べたね!すごいね!」と「飛べるようになるまで、よく頑張ったね!」だと、私は後者です。
そこまで努力したから出来るようになった、頑張った証し、その姿勢を認めたいと考えます。
子どもたちは、いつか結果で判断される年齢になります。
学生のうちは成績だったり、社会人なら仕事の結果であったりするでしょう。
「結果が良くなければダメなんだ」と自分を責めたり、追い込まないでほしいと思います。
それは、周りの人間関係も影響してくることではありますが、まずは「自己肯定」できる人であってほしいのです。
頑張ったことが認められる経験を重ねていくことで、自己肯定感が芽生えてきます。
子どもが「出来なかった」ことを「出来るように」環境を整え、援助(支援)し、出来るまでの努力を認め、出来るようになったら「共によろこぶ!」
龍谷幼稚園は、このような場所でありたいと考えています。

母の日

5月14日(火)

5月12日(日)は母の日でした。
子どもたちが思い思いに、お母さんへ言葉で感謝を伝えたり、お手紙を書いたり、プレゼントを作ったという話を聞きました。本当に素敵なことだなと心から感じます。
当園では、母の日にクラス全員が同じ作品を制作することをしません。その理由として、保育者が『母の日だから、これを作ってお母さんに「ありがとう」と言おうね』と強制することに違和感を持つからです。
子どもたちと、なぜ母の日があるのかを話し合うことの方が、より重要に感じます。
7日(火)に、以上児へ向けて話をしました。お母さんがいなければ自分は生まれていないということから始まり、お母さんはなぜ自分のお世話をしてくれるのか・お母さんが自分を叱るのはどうしてなのか等、子どもたちは真剣に聞いてくれました。
翌日から、各クラスでは「りゅうこくタイム」(輪になって話し合う時間)の中で、母の日について話し合いがされ、「ありがとうと言いたい」「お手伝いがしたい」「プレゼントを作りたい」と子どもたちの方から発言があったようです。
この自発的な思いや行動が、母の日に意味をもたらすと思いました。

12日、私は施設にいる母と面会してきました。認知症が進み、もう私のことはわからないのですが、顔を見て「ありがとね」と伝えることができ、それが自分の中で心温まる瞬間でした。

初投稿

5月2日(木)

雲一つない空を見上げて、今日も気持ち良く出勤しました。

お天気の良い日に、気分が悪くなる人はいるでしょうか?
雨や、どんよりした空は、人を少し憂鬱な気持ちにさせます。
もちろん、作物を育てる方にとっては恵の雨ともなりますが、子どもにとって、晴れか雨かが1日の重大な要件となります。
朝、バスから降りてくる園児によく聞かれるのは、「今日は外で遊べる!?」「お散歩いける!?」です。
曇った日や雨の日には聞かれませんので、よく観察しているんですね。

保護者のことも、子どもはよく観察しているなと感じます。
元気がない日は、大抵おうちで叱られてから登園していますし、お母さま同士の会話の中で、先生の悪口を聞かされている子は、園に来ても先生を信頼してくれません。

知り合いの言葉をお借りするならば、

「家庭内では親が太陽だよ、子どもは作物と一緒で太陽の方を向いて育つんだから、どんな境遇であっても親は太陽でなきゃいけないよね」

これを聞いて、子どもが明るく健やかに育つために1番大切な人的環境は、やはり太陽のような保護者ということなのかな、と思います。

写真は、先日お花見に行った時のものです。とても美しい桜でした。